【藤枝 vs F東23】まだまだ健在の“デカモリシ”こと森島康仁。自分自身の価値をより高めるためにも

2019年7月26日(金)


今季は石﨑信弘監督のチームらしい勝負強い戦いを見せて、リーグ前半戦では9勝4分4敗(勝点31)の2位というクラブ史上最高の結果を残した藤枝。その最大の原動力は、17試合中9試合が無失点という堅守だろう。前線からの守備も含めたチーム全体での守備組織が機能し、危ないところはアンカーの松岡亮輔、センターバックの秋本倫孝、GKの杉本拓也という中央の3人がしっかりと締めている。また3バックの両脇を務める秋山貴嗣と川島將も急速な成長と頼もしい働きを見せており、試合を重ねながら大崩れしないチームに変わってきた。

ただ、守ってばかりでは9勝することはできない。やはり9得点を決めて得点ランキングに2位に入っているエース・森島康仁(写真)の貢献度も絶大だ。森島がゴールを決めた試合は7勝1敗で、エースが決めれば勝つというチームの形ができており、前半戦の攻撃面でのMVPと言える。
「あの“デカモリシ”が今は藤枝にいるんだ!?」と思う人も多いだろうが、2016年まで磐田でプレーした後、2017年は九州リーグのテゲバジャーロ宮崎、2018年は関東1部リーグの栃木ウーヴァFC(栃木シティフットボールクラブ)と地域リーグで2年間プレー。どちらのリーグでも得点王になってチームを優勝に導き、今季は宮崎時代の指揮官だった石﨑監督の縁もあって藤枝に加入し、Jリーグに復帰した。
そんな森島の期待通りの活躍について、石﨑監督は次のように語る。

「ディフェンス面でも彼なりに頑張っているし、9点取っているし、やるべきことはしっかりやってくれています。警告が多いのが玉に瑕じゃけど(笑)、相手にとっても前にモリシ(森島)みたいな選手がいたら嫌だと思いますよ。それとセットプレーの守備、とくにCKのときにニアで跳ね返してくれるのは大きい。今年はセットプレーからの失点が少ないけど、モリシがかなり効いてますね」(石﨑監督)

前半戦で森島が出場しなかったのは、警告累積で出場停止となった第15節の秋田戦だけだが、この試合は攻撃が思うように機能せず、決定機もあまり作れないまま0−0に終わった。188cm/88kgという森島の高さ・強さを生かしたポストプレー、ボールキープは攻撃の組み立てにおいても非常に効いており、相手は1人ではなかなか抑えきれないので、他の選手のマークが手薄になるという効果もある。
運動量が多いわけではないが、石﨑監督の言う「相手にとって嫌」という部分は、ゴール前の強さや決定力の面だけではないのだ。

森島自身も、開幕前に次のように語っていた通り、まだまだやれることを証明したいという想いが強い。
「僕は下のカテゴリー(関東1部リーグ)から来ているので、チャレンジャーとして全力で頑張るということだけですね。自分でもまだまだ成長していけると思っているし、チームが勝つためにも、つねに点を取れるように努力していくだけです」

ゴールを決めた試合でも「もっと決められるチャンスがあったので、それを決めないといけない」と語ることが多く、試合前に対戦相手について聞くと「相手よりもまず自分たち。自分たちで最高の準備をして、自分たちのサッカーができるようにしたい」という言葉をくり返す。9月で32歳になるが、より高いところを目指すハングリーさ、ゴールへの貪欲さはまったく衰えていない。

今節から始まる後半戦については、次のように意気込みを語る。
「前半戦で2位だからどうではなく、リーグ戦が終わったときの結果で、自分たちがどれだけ成長したかが表われると思います。今年は(ライセンスの関係で)昇格はできないですが、チームの土台を作らなければいけないし、そのためにも優勝という目標に向かってまっすぐ進むだけだと思います。まだ自分たちで改善しなければいけないところも多いので、そこはチーム全体で取り組んでいきたいです」

そのうえでサポーターに向けては「みんなが全力で頑張っているところが僕らの良いところだと思うので、僕もしっかりと全力で頑張ります」と語る頼もしいエース。それによって応援する人が少しでも増えることが、彼らがより頑張るためのいちばんのエネルギーとなる。


文:井上慎也(藤枝担当)


明治安田生命J3リーグ 第18節
7月27日(土)17:00KO 藤枝サ
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