【横浜FC vs 山口】売り出し中の大卒ルーキー中山克広。いまだノーゴールが悩みだが、チームのためにチャンスを作る

2019年7月30日(火)


5連勝と波に乗る横浜FC。下平隆宏監督体制になってから7勝2分2敗、14位だった順位はJ1昇格プレーオフ圏目前の7位、勝点2差に迫っている。その原動力の一つになっているのが大卒ルーキーの中山克広(写真)だ。

専修大から今季、横浜FCに加入。横浜出身で、中学時代は横浜FCジュニアユースでプレーしている。開幕でベンチ入りを果たすものの、その翌週の練習中に怪我をしてしまう。「開幕のベンチ入りでテンション上がりすぎて、『もっと頑張らなきゃ』と思って頑張りすぎちゃいました(笑)」という筋肉系のトラブル。おかげでしばらく出場機会を得られなかった。

下平監督の就任後、中山はサイドアタッカーとして攻撃に重要な役割を果たす。チームとしてはパスを回すスタイルの中で、「前線のアタッカーにはアニマル的なというか(笑)、躍動できるタイプが必要」とする指揮官の要求に応え、ドリブルでサイドを切り裂いてチャンスを演出。新指揮官の初陣の鹿児島戦でいきなりクロスからアシストを記録した。ただ、ここまでの活躍ぶりから比べると、数字として残る記録は0ゴール2アシストと多少寂しい。アシストはフィニッシャーが決定機を外してしまった場面がいくつもあり、逆に自身のシュートは枠に飛ばない。前節の千葉戦ではシュート3本を放ったが、初ゴールは遠い。

下平監督も彼のゴールについては、「運がないとか“持ってない”とかじゃなくて、単純にシュートのスキル不足ですね(笑)」とバッサリ斬りつつ、「得点が取れないからといってカツ(中山)の評価が下がることはない。チャンスメークをあれだけしてくれれば、相手にとっては嫌な存在。そこから上に行くにはもちろん得点という見えやすい結果が必要になるけど、そこは課題として伸ばしてくれれば」と暖かい目で見守っている。

本人も多少そこは悩んでいて、「すごく意識はしてるんですけど、千葉戦もゴールを意識しすぎて、シュートを打った場面も映像を見返してみるとフリーの選手が周りにいた。冷静になって、周りがもっと見えて良い判断ができる選手にならないといけない」と、開幕翌週の怪我の逸話が示すように、どうやらチャンスと思うと気持ちが入り込みすぎる性格らしい。試合に絡み始めたころは、「試合前、緊張というか気持ちが高ぶって眠れなくて(笑)」とよく言っていた。シュートスキルの部分もそうした性格が災いしいるのかもしれない。

ただ、その素直すぎるほど明るい性格はチームメートにも愛されている。彼への取材中、「次はゴール決めないと」という話をしていたらイバが通りかかって、「カツはベリー・ナイス・プレーヤー! ネクスト・ゲームは2ゴールするよ!」と言う。中山は「2ゴール」と自分の胸を指し、その指をイバに向けて「2アシスト!」と返す。大エースは嬉しそうに「4−0ウイン!! アリガト!」と引き上げていった。

こういう選手がゴールを決めるとチームはさらに勢いづくだろう。イバの予言は毎回あまり当たった試しがないが、1ゴール1アシストくらいは期待してみたい。2012年以来となるチーム記録の6連勝へ、貪欲になり過ぎず冷静に、中山克広はゴールを狙う。


文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第25節
7月31日(水)19:30KO ニッパツ
横浜FC vs レノファ山口FC
ニッパツ三ツ沢球技場(横浜FC)
みんなの総合評価 (4.2)
臨場感 (4.7)
アクセス (3.6)
イベント充実 (3.4)
グルメ (3.2)
アウェイお楽しみ (3.0)

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