【神戸 vs 浦和】GK飯倉大樹の加入で明確になった方向性。3人目の“大樹”が神戸を変える。

2019年8月16日(金)


元バルセロナのトーマス フェルマーレンに続き、大分のエース藤本憲明、そしてハンブルガーSVから酒井高徳の加入が発表された。衝撃的なニュースの連続でやや印象が薄れてしまったが、元横浜FMのGK飯倉大樹(写真)の加入もかなりインパクトは強かった。韓国代表のキム スンギュ(蔚山現代)と入れ替わるように加入し、背番号もスンギュの「18」をそのまま継承。スンギュとはタイプの違うGKの加入で神戸はどうなるかが注目が集まった。

飯倉は、横浜FMのアンジェ ポステコグルー監督のもと、アタッキングフットボールを体現した。代名詞となったのが、ディフェンスラインが非常に高い位置まで押し上げる“ハイライン”。GK飯倉もセンターサークル付近まで飛び出し、ボール回しに加わるなど思い切ったプレーを強いられた。
ポステコグルー監督のサッカーは、まるでフットサルのパワープレーを常にやるようなセンセーショナルなスタイルだった。だが、その戦術のおかげで飯倉の新しい能力が開花したからおもしろい。1試合で走行距離7キロを記録したこともあるGKは、神戸でも5キロ以上を走る。Jリーグの中も異質の存在と言えるだろう。
その飯倉が神戸に加入したことで、チームの方向性はより明確になった。相手陣内でポゼッションする超攻撃型スタイルである。

今まで神戸のゴールマウスを守ってきたスンギュは、抜群のシュートストップ能力や正確なフィード力、ハイボールの処理能力などを高い次元で備えていた。いわばオーソドックスな守護神タイプである。あえてウィークポイントを強いて挙げるなら、ビルドアップ能力がやや劣っていたくらいだ。

飯倉は神戸GK陣の中で最も背が低い181㎝。GKの基本スペックではスンギュの方が上だったかもしれないが、逆にビルドアップ能力に関しては突出している。神戸でのデビュー戦となった第21節のG大阪戦では、相手のプレスに屈せずにボール回しに参加。翌節の大分戦では自らドリブルでボールを運ぶシーンも見られた。まるでセンターバックが1人増えたように錯覚することもある。

つまり、スンギュから飯倉にバトンを渡したということは、神戸がハイラインを敷くという方向性を明確にしたと考えられる。言い換えれば、理想とするバルセロナのようなポゼッションスタイルの確立へ、一歩前進させたわけだ。

神戸でリーグ戦2試合を終えた飯倉は、課題をこう話している。
「選手間の関係の構築がまだまだできていないと感じた。自分にはポゼッションを機能させることを求められていると思うので、いかにボールをスムーズに回せるかを意識し、自分が入ったことでそういう部分(選手間の連係)を作りたいと思います」

J2水戸に期限付き移籍した宮大樹(だいき)、パルメイラスから復帰した佐々木大樹(だいじゅ)に続く、神戸3人目の大樹(ひろき)は、果たして新天地でどんな根を張るだろうか。楽しみである。

文:白井邦彦(神戸担当)


明治安田生命J1リーグ 第23節
8月17日(土)19:00KO ノエスタ
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