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【岡山 vs 町田】DF増田繁人というプレーヤー。

2019年8月24日(土)


つい先週のことなのに、遠い昔の出来事のように感じる。ファジアーノ岡山の歴史の、特別な瞬間として心に刻まれたからだろうか。2016年11月、赤嶺真吾が松本の地で92分に決めたゴールのように、思い出すと震えが来る。キャプテンマークを巻いた、DF増田繁人(写真)のプレーだ。

8月14日の天皇杯3回戦・川崎F戦。ゲームキャプテンの増田は、2回戦・千葉戦以来の公式戦だった。「守る時間が長かったし、取ったボールをすぐにロストしたり、足りない部分はありましたが、普段ピッチに立てない選手が強い気持ちを持って、どうにか自分の存在を示したいと臨んだ試合」と増田。

岡山が先制したが、後半アディショナルタイムに追いつかれた。しかし時間の経過とともに、チームの一体感も強くなったゲームだった。台風10号の風雨が迫る中で、それがスタジアムの熱と呼応していた。

延長戦が始まる前、チームは円陣を組んだ。GK金山隼樹と増田は、両腕を振り上げて客席を煽った。それは、「ピッチで歓声を聞いて、皆で戦っている実感があった。だから皆で倒したいと思った」からだ。

延長戦後半、増田が山村和也をスライディングで止めた場面では、こみ上げてくるものを堪えなければならなかった。しかし、見る人の心をこれほど動かす選手が、リーグ戦で今、なかなか出番が掴めない。

「2回戦の千葉戦に続いて、皆でまとまって戦う気持ちを出せたと思います。ただ、今回は結果が出なかった。それはプロの世界では意味がない」と語る。

増田は、「チームを支えて、チームを勝たせることの出来る選手になりたい」と言う。「隼斗(仲間)が今年、ゲームキャプテンをやるようになって、すごく変わったと感じているんです。去年までは自分のプレーで精一杯なところがあったと思うんですが、今は、一つひとつのプレーでチームを背負っている。発言も態度もそうで、ピッチ内外で一段のぼったなと感じます」。

増田が川崎F戦で見せたプレーは、まさにチームを背負い、支えるものだった。天皇杯2回戦・千葉戦の時のように、このゲームもチームメイトに力を与え、チームを原点に立ち返らせることとなった。

この試合から中2日であったリーグ戦第28節・新潟戦にはベンチ入りしたが、出番はなかった。「古巣で、いちばん在籍期間の長かったクラブ。新潟時代には試合になかなか出られなかったので、成長した姿を見てもらいたかった」。

しかし、3年4ヶ月ぶりにベンチ入りした早川史哉と再会が果たせた。「僕がこのタイミングで新潟に行けるとは思っていなかった。プレーは出来ませんでしたが、彼にとってものすごく大きな一歩だと思うし、尊敬している選手なので、めちゃめちゃ嬉しかったです」と語る。

今の自分に必要なものは、「ビルドアップ、ラインの細かな駆け引き、そういう部分の精度を高めていかないと、試合に絡めない」と言う増田。今節・町田戦も、彼にとって古巣戦だ。

文:尾原千明(岡山担当)


明治安田生命J2リーグ 第29節
8月25日(日)19:00KO Cスタ
ファジアーノ岡山 vs FC町田ゼルビア
シティライトスタジアム(ファジアーノ岡山)
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