【浦和 vs 鹿島】武藤雄樹はそろそろ報われていい。久々の一撃で勝利も、歓喜ももたらせ!

2019年9月3日(火)


チームとしても、個人としても、満足のいかないシーズンを過ごしている。それでも、下を向いている時間はない。武藤雄樹は「上手く行かなくても戦い続けないといけないと思います」と力を込める。

2017年から2年連続で指揮官が途中で交代するという不安定な歩みを経て新シーズンに臨んだ中、今年も監督解任を避けられず。5月から大槻毅監督を新たな指揮官に据えてチームが整理されつつある一方、なかなか解決されない問題が試合の焦点になることも少なくない。

「前半も後半も僕たちがボールを持って時間を作るというか、落ち着いてボールを運ぶことが、今日に限った話じゃないのですが、できていない。基本的に守備の時間が長いので、課題はボールを持ったところからにあるのかなと」

湘南戦後に武藤がそう課題を指摘したように、現在の浦和はボール保持時の攻撃に難を抱えている。最終ラインでパスを回すことはできても、そこから効果的にボールを前に運び出したり、縦パスを撃ち込んでからの仕掛けが今ひとつ。そこで手こずっている内に嫌な形でボールを失い、決定機を作られるケースも目につく。

そういう状況にあるチームにおいても、武藤は持ち味である相手ゾーン間でボールを受けるプレーや、相手組織の脆弱なところを突こうとする動き出しでなんとか守備を崩そうと奮闘している。相手を見てプレーできる武藤の存在がなければ、今以上に攻撃でノッキングを起こすことになるだろう。

ただ、その武藤にしても、一人で局面を打開するタイプでないこともあり、トランジション時以外は組織的に機能しにくい攻撃の中で目に見える結果を残すことはできておらず、今季は全公式戦でわずか2点。最後にゴールを決めたのは5月21日のACL北京国安戦と3カ月以上も得点から遠ざかっている。

苦しむチームの中で貢献度は攻守において高い。湘南戦ではJ1新記録となる8年連続2桁得点を残した興梠慎三のゴールもアシストしているが、白星という結果につながらず。リーグ戦6試合未勝利と悩ましい戦いが続いている。

リーグ、ACL、天皇杯、ルヴァンカップを並行して戦う過密日程の中、トレーニングで戦術の精度を高める時間もないのがもどかしいところだが、それを嘆いていても仕方ない。武藤も「本当に試合が続くので、一戦一戦戦っていかないといけない。練習する時間があまりないですけども、ミーティングしながら課題をクリアしていかないと同じような試合が続いてしまう」と危機感を口にする一方、「やれることはたくさんある」と前を見る。

公式戦過去10試合で勝利したのは現在リーグ最下位に沈む磐田と、天皇杯で対戦したJ2の水戸との試合だけだが、ここで宿敵でありリーグでも上位の鹿島をたたければ、気持ちにも弾みがつく。そろそろ武藤の尽力が報われてもいいはずだ。埼スタで、久々に背番号9がもたらす。その姿をサポーターも待ちわびている。

文:神谷正明(浦和担当)


JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第1戦
9月4日(水)19:30KO 埼玉
浦和レッズ vs 鹿島アントラーズ
埼玉スタジアム2002(浦和レッズ)
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