【北九州 vs YS横浜】J2復帰へ、ディフェンスをリードする寺岡真弘。こだまする声と迫力

2019年10月26日(土)


大卒ルーキーとして2014年に北九州入りした寺岡真弘(写真)。長野でのプレーを経て3年ぶりに北九州に戻り、今や守備陣の中軸を担っている。チームは昇格争いの只中にあり、「自分たちが求めているものを体現できればおのずと勝利に近づく。勝つためにどういう守備ができるかを意識したい」と力強く守備陣を牽引する。

「来てるぞ!」「ちゃんとやらなって!」。今年の練習場は賑やかだ。むろん声の主はセンターバックの寺岡。リーグトップの堅守はその声に支えられていると言っても過言ではなく、寺岡も「声ひとつでミスが減るんだったら喋るほかにない」と気持ちが入る。

ビルドアップしていく場面では以前とは違う部分にも注意を払う。「昔のギラヴァンツは相手主導で引いて守り、前の個人で仕留めるというイメージだったと思う。今はチームとしてどう相手を攻略するか。一番の違いは自分たちに主導権があるサッカーをしていること。どう相手に勝つかを考えてやっている」と話し、「暇があれば見ている」というマンチェスター・シティの戦術も参考に、攻撃に目を向けられるポジショニングや1本目のパスを意識する。

「ディフェンスラインの高さも前とは違う。昔は低かったのでどうしても僕からすれば不利だった。今はラインを上げている。背後にスペースはあるが、それは僕たちDFがなんとかすればいい。その分、攻撃のときにはエネルギーを出せる」

もっとも、意欲的にラインを引き上げる分、リスクマネジメントは重要だ。そこで生きてくるのが声で、「フリー、ターン、来てる!とかの本当に簡単な声だけでもミスはぐっと減る。一番近い人が言ってあげないと、試合では外からは届かない。全体で意識しないといけない」と集中して必要な言葉を届ける。

そんな寺岡だからこそ感じている課題もある。

岡村和哉やGK高橋拓也などの経験ある選手で守備を構成すると気にならないことだが、若手中心の構成になると、その途端に寺岡自身の声ばかりが目立ってしまうのだ。「僕が喋らなかったらけっこう静か。意識して喋らないようにしてみると、『静かやな』と思います」と苦笑いも浮かぶ。ただ、「カテゴリーが上がれば一つのミスでやられる。失点が少ないのもJ3にいるからで、J2に上がったらどれだけ失点が多くなるのかと思うようなミスも多い」と危機感を募らせ、声を出せる環境作りにも意識が向く。

「のちのち自分が指導する立場になった時を考えると、どうやって喋るように促すかは勉強になる。コーチとも相談しながら、どうやって言えばいいのかを考えている」

大混戦の昇格争いは、一つのミスが命取りになるような緊張感の高い試合が続く。「失点がゼロであれば負けることはない」という大前提に立ち、寺岡は自分自身のできることを最大限に、そして仲間の力を最大限に引き出すために、今節も堂々と声を張る。

「自分たちの準備してきたことをできるかできないか。相手が対策を打ってきたらどうするか。試合中に判断しながら戦う。その積み重ね。自分たちがどうするのかをしっかりやれれば、結果は付いてきてくれる」

リーグ戦は残り7試合。声は響き、戻るべき地平へのカウントダウンが始まっている。

文:上田真之介(北九州担当)


明治安田生命J3リーグ 第28節
10月27日(日)14:00KO ミクスタ
ギラヴァンツ北九州 vs Y.S.C.C.横浜
ミクニワールドスタジアム北九州(ギラヴァンツ北九州)
みんなの総合評価 (4.7)
臨場感 (5.0)
アクセス (5.0)
イベント充実 (3.6)
グルメ (3.6)
アウェイお楽しみ (4.0)

みんなの口コミで作る「スタジアムナビ」
全スタジアムの新着投稿フォト

編集部オリジナル特集

観戦アドバイス大募集!スタナビ「スタジアムグルメ」投稿キャンペーン!

移籍情報