【秋田 vs G大23】「できることを100%やる」青島拓馬。その姿勢がチームを活性化する

2019年11月16日(土)


前々節のアウェイ北九州戦で、第20節以来となるスタメンに抜擢された青島拓馬(写真)。ポジションは3-4-2-1の左WBで、青島にとっては慣れ親しんだポジションとなった。

そして前節のFC東京U-23戦でも同ポジションでスタメン出場を果たす。この2試合は、青島の良さが光った。

それぞれの試合を振り返ろう。北九州戦では17分に先制され、後半開始早々に追加点を許し2-0で完封負け。しかし間瀬秀一監督が「チームは今季最高のパフォーマンスだった」と振り返るように、秋田は北九州の守備を崩そうと試合終了まで果敢に攻め続けた。青島は左サイドで上下動を繰り返し、右からクロスが入るときは、多くの場合PA内に飛び込む青島の姿があった。その努力は得点にはつながらなかったが、それでも運動量は落ちず、70分以降も前線に走ってボールを引き出し、攻撃の起点になった。

前節のFC東京U-23戦では、青島がマーカーに振り切られて9分に先制を許してしまう。青島はこの場面について「失点に関しては重く受け止めている。ただこの世界に入ってから、反省はしても悲観はしないと毎日のように思っているので。次の試合に出るチャンスがあれば、この失敗が頭に残っている分、より準備ができる」と振り返る。そしてこの前向きな姿勢が後半に生きる。

秋田は前半からボールを保持して相手に揺さぶりをかけて、後半に入ると相手の運動量が落ちて中盤が間延びし始める。しかし相手も高い技術で守備をかい潜り、GKと1対1の決定機を迎える。この場面で秋田の松本拓也がファインセーブでシュートを防ぐと、横に流れたボールをキャッチしてCKにはさせず、カウンターにつなげる。松本から中央でボールを受けた前山恭平が左サイドに展開。ボールを受けた青島がPA左で中央の中村 亮太に送る。中村は攻め上がってきた前山につなぎ、前山は林容平に合わせる。すると林が倒されてPKの判定。これを林が決めて、秋田の反撃が始まった。

さらに秋田は左サイドから押し込む。55分、右CBの千田海人のロングボールがこぼれたところをPA左で青島が拾い、中央にクロス。するとこれが相手の手に当たり、またしてもPKに。中村がこれを決めて秋田が逆転に成功している。

「ここ数試合、左からの攻撃がほとんどなかった。北九州戦は青島が左のワイドに入り、前山が左のシャドーに入って攻撃が増え始めた。FC東京U-23戦は前山が右、林が左のシャドー。前山と林の兼ね合いも含めて、人のコンビネーションの部分で左が活性化している。前節は左からも右からも得点ができて本当に良かったと思います」という間瀬監督の言葉からも、青島のプレーが3試合ぶりの勝利の要因となったことがうかがえる。

これまで述べてきたように、青島の良さとは運動量にある。

大卒で秋田に加入して4年目の2019シーズン。チームが変わり、サッカーも変わるなかで、青島は出番を失っていた。第28節までのスタメン出場は9試合で、新人時代の2016シーズンよりも少ないペースだった。苦しんだ青島が「どうすれば試合に出られるのか」を考えて実行したのが、これまでどおり「できることを100%やる」だった。

「サッカーが下手でも一生懸命やることができるんだったら、一生懸命やればいい。このチームで自分に求められているのは別に上手いプレーをすることじゃない。じゃあ何ができるかと言われたら、チームのために一生懸命やること。僕がこのチームで生き残るために、そこだけは絶対に誰にも負けちゃいけない。それがたぶん、この2試合の運動量につながったと思います」

完封負けを喫した北九州戦について、「秋田らしさが戻ってきた」と青島。「みんながすごく一生懸命に走っていたし、球際に行っていたし、失点しても果敢に攻め続けていました」と話す。FC-東京U23戦もその良さを出して勝てた。秋田らしいサッカーで結果を残せたことは大きい。

「秋田は本当の意味でチームのために戦える選手の集まり。その土台の上にやりたいサッカーがある。つなぐサッカーでも、蹴るサッカーでもいい。でもみんなが同じ方向を向かないと勝てない」と在籍4年目の青島は捉えている。「秋田ってめちゃくちゃ走るよね、チームのために戦うよね、という秋田らしさがないと、いくらどんなサッカーを提示しても、見ている人はなにも感じるものがないと思います」と述懐する。

前節の結果、今季の秋田のJ2昇格はなくなった。「勝負の世界なので、その結果は本当にシビアで、突きつけられます」と真摯に受け止めつつ、決して下は向かない。「あと4試合も、サポーターの方々が必ず応援してくれる。そこで秋田らしさを僕らが体現して、それをサポーターの方々に感じてもらってシーズンを終えないと、これからにつながらない」と決意を掲げる。

青島が繰り返す「できることを100%やる」。それこそが、ここから秋田がするべきことなのだろう。

文:竹内松裕(秋田担当)


明治安田生命J3リーグ 第31節
11月17日(日)13:00KO ソユスタ
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