【秋田 vs 福島】相手を引き付ける久富賢の「本気の動き」がチームに勝利をもたらす

2020年7月3日(金)


前節のアウェイ岩手戦。チームが3点リードし65分で交代するまで、ピッチを走り続ける久富賢の姿があった。

久富は前所属の藤枝時代、そして2016年の秋田加入後も[3-4-2-1]のシャドーを務めることが多かった。今季就任した吉田謙監督による[4-4-2]では左サイドハーフを担当し、やや下がり目になったプレーエリアでも自らの持ち味を発揮して見せた。その持ち味とは、相手を引き付ける「本気の動き」だ。

貴重な先制点の場面。左に抜け出した中村亮太が中央の齋藤恵太を見る。その手前のスペースに久富がDFを引き連れて猛然と走り込む。中村は中央へのクロスを選択したが、「たとえボールが出てこなくても、相手を引きけるために動いた」という久富の動きがGKの意識とDFのマークを分散させ、齋藤のヘディング弾のひとつの要因になった。

2点目の場面では、右で抜け出した齋藤のすぐ後ろを全力で追走する久富がいた。ここでの久富の意図は2つ。1つは齋藤から横パスをもらうこと。もう1つはシュートのこぼれ球を狙うこと。「後ろで立っていてもなにも変わらないんで、ゴールを狙って走ってましたね。『くれや!!』みたいな感じで。中で走ればGKも意識するし。恵太がうまく決めてくれてよかった。走った甲斐がありました」と振り返る。

3点目は守備での貢献がゴールに直結した。久富は「逃さず絶対ボールを取ってやろう」と、サイドでボールを持った相手に激しいプレスを仕掛ける。周囲の味方もそれに連動してパスコースを塞ぐ。すると相手のパスが久富の足に当たってゴール前の中村にこぼれ、中村が落ち着いて流し込んだ。

5人の交代枠も踏まえ「90分で考えていない。50~60分、前半で出し切るかなという思いがあるので」と久富は言う。試合開始からエンジン全開の久富が襲いかかるのだ。相手にとってこれほど手強く、味方にして心強い存在はないだろう。

次節は福島を迎えてのホーム開幕戦。人数をかけてパスをつないで攻める相手に対し、「サイドでの守備が重要」と久富は見ている。岩手戦のように激しい寄せで相手にスペースを与えず、ボールを奪って手薄になった敵陣へと攻め上がる。吉田監督が掲げる「いい守備からいい攻撃」を体現すべく、久富が闘志をみなぎらせている。


文:竹内松裕(秋田担当)


明治安田生命J3リーグ 第2節
7月4日(土)15:00KO ソユスタ
ブラウブリッツ秋田 vs 福島ユナイテッドFC
ソユースタジアム(ブラウブリッツ秋田)
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