【仙台 vs 大分】ベテラン・兵藤慎剛は、苦境にあるチームに道を切り開く

2020年9月12日(土)


起死回生の一発だった。8月29日の明治安田生命J1リーグ第13節・広島戦で仙台は1点を追う展開になり、69分に兵藤慎剛を投入。するとわずか3分後、右サイドに抜けた真瀬拓海のクロスに対してその兵藤が走りこみ、ダイレクトで鋭いシュートを決めた。

兵藤にとって仙台加入2年目は、けがに悩まされる日が続いた。開幕前や、中断期間明けに細かい痛みや違和感に襲われ、「『個人的に流れが悪いのかな……』と思っていたのですが、しっかりコンディションを上げてチームの力になりたいと思っていました」と辛抱し、この広島戦でベンチ入り。復帰早々1-1に持ち込む活躍を見せた一方で、「1点を取った後にちょっと相手に押しこまれたので、そういう部分で自分が起点になるシーンがもっとできれば、逆転できたんじゃないかと思います」と次に向けた反省も忘れなかった。

この広島戦から3試合連続で、兵藤は途中出場。いずれも追いかける展開で「なんとか試合をひっくり返してやろうという気持ちでやっています」と、事態の打開をはかる役割が託されている。前節の鹿島戦では投入からほどなくしてヘディングシュートを放ったが、惜しくもクロスバーに阻まれた。

兵藤は昨季にボランチ、サイドハーフ、FWと多くのポジションをこなしたが、今季は4-3-3の2列目が主戦場。前節は途中から3-4-2-1のシャドーに移った。「裏に飛び出したり、相手のギャップで受けたりすることが相手にとって嫌なことなのかなと常に思いながらやっているので、味方と相手の動きを見ながら動き出しを変えることを、今の自分の中では大事にしています」。ピッチ上の登場人物達の動きを俯瞰的に把握し、FWの背後から飛び出して味方の決定機を作る。

また、経験豊富なベテランとして、チームの現状に気を配る。現在の仙台は5試合連続で勝てず、ホームでの勝利がまだない。
「こういう勝ちがない状態では、プレーの一つひとつに自信が無くなってボールを受けたくなくなることも試合中には多くなりがちなんです。ミスをしても前向きな、ポジティブな声をかけてチームを活気づかせることが大事。全体的にまだ試合中の声が少ないと思っているので、もっと互いに要求し、たまには厳しい声が出るのもいいこと。そういうところからもっと変わっていければ、もうひとつチームとしてステップアップできると思います」

苦境にあるチームが好転の契機を探しあてるため、プレーでも声でも、兵藤は道を切り開く。


文:板垣晴朗(仙台担当)


明治安田生命J1リーグ 第16節
9月13日(日)18:00KO ユアスタ
ベガルタ仙台 vs 大分トリニータ
ユアテックスタジアム仙台(ベガルタ仙台)
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