【柏 vs 広島】古賀太陽が見せる成長曲線

2020年9月18日(金)


ネルシーニョ監督によれば、現在ケガで戦列を離れている選手は11名にも上るという。つい先日まで、チームにいる5人のセンターバック全員が負傷し、サイドバックだけで最終ラインを形成せざるを得ない試合もあった。攻撃陣では大黒柱のクリスティアーノがケガで再開後は1試合も出場しておらず、U-20ブラジル代表のキャリアを持つ名手マテウス サヴィオが離脱し、日本代表GKの中村航輔も第14節の清水戦の試合途中で負傷交代となるアクシデントが発生。さらに昨季のJ2優勝MVPとも称される瀬川祐輔も長らくメンバー外が続くため、負傷離脱だと推測される。

現在の勝点26、7位という数字は柏が望んだ結果ではないが、主力選手にこれほどケガ人が出ていながらも、上位を狙える位置につけていることを、ネルシーニョ監督はむしろ「選手たちはよく戦ってくれている」と高く評価している。

ただ、チームが苦しい状況下にあるからこそ、その中で起用されている重責を感じ、急速に実力を伸ばしている選手がいるのも事実だ。その代表例が古賀太陽である。

古賀は今季ここまでリーグ戦全16試合にスタメン出場を果たし、第7節の仙台戦を除いて15試合でフル出場、その仙台戦も89分の交代であるため、ほぼ全試合フルで起用されていると言っても過言ではない。センターバックの相次ぐ離脱で、ここ数試合はセンターバックで起用されているが、アカデミーで培ったビルドアップ能力と、機を見て最終ラインからグサリと前線に通す縦パスは圧巻。第15節のG大阪戦でもオルンガの先制点につながるスルーパスを通し、試合後には「周りの選手がうまく動いてくれているというのもありますけど、僕自身はそこが最近はよく見えるようになってきた」と自信が窺えるコメントを残した。

だが一方で、センターバック起用によって、失点に関わる場面が増えたのも確かだ。2、3年前の古賀ならば、そのプレーを引きずるあまり、徐々に自分のパフォーマンス低下につなげてしまっていただろう。しかし今ではミスをしたとしても正面から向き合い、自らの成長の糧として受け止められるようになった。明らかなメンタル面の成長だ。

また、第13節の鹿島戦ではレフェリーの判定に対し、フラストレーションを溜めた選手たちが抗議する場面が度々見受けられた。それに関して「チームを抑えられるように、僕も発信していかなければいけない」と発したコメントなどは、まさしく主力選手としての自覚の表れだろう。

負傷から復帰し、古賀とセンターバックを組んだ鎌田次郎は「何試合か太陽と組んだけど、あいつの(コーチングの)声がかなり聞こえるようになってきた」と、これまではおとなしく、ピッチ上で積極的にコーチングをするタイプではなかった古賀の成長を感じていた。

昨年、栗澤僚一コーチに話を聞いた際には「チームが困っているなら、お前がなんとかしちゃえよ、というぐらいのポテンシャルが太陽にはある」と古賀の潜在能力の高さを絶賛している。

リーグ戦全試合でスタメンに名を連ね、出場時間1,439分間はチームトップの数字。自信を掴み、主力選手としての重責を担うことで、古賀は自らの体内に秘められた本来のポテンシャルを発揮し始めた。


文:鈴木潤(柏担当)


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