【大分 vs 広島】威圧感が漂いはじめた待望の大型GKムン・キョンゴン

2020年9月22日(火)


リーグ3連勝。今季は好不調の波が大きかったが、ようやく安定した戦いができるようになった。片野坂知宏監督は「ケガ人やコンディション不良者が復帰し、オプションを考えられるようになった。選手が戦術の狙いを信じて、ねばり強く戦うことができている」と好調の要因を挙げる。確かに選手から迷いは消え、結果が出ていることで自信が伺える。

その選手の一人がムン・キョンゴンだ。大学4年時の2017年シーズン途中に大分に加入した韓国人GKは、昨季までの公式戦出場試合は2018年の天皇杯2回戦のみ。ポジション柄、プロ入り後は下積みの時期が続いた。今季は開幕戦からベンチ入りするようになり、YBCルヴァンカップのG大阪戦で先発出場の機会を得ると、次のリーグ戦(9節・川崎F戦)から正GKの座を射止め、試合にで続けている。「どんな時でも試合に出たら少しでもいいパフォーマンスができるように準備をしていました」と話す日本語は流暢だ。

来日1年前から日本語を勉強し、チーム加入後から率先して日本語で選手に話しかけることで、「間違えてイジられることもありましたが、そうすることで覚えることができました」と早い段階でチームに馴染み、日本語の上達も早かった。今では「日本を海外だと感じない」と言葉の壁はなく、環境の変化、文化の違いも乗り越えた。

小学4年でサッカーをはじめ、5年時にはGKとなった。高校までGKコーチがいるチームに所属していなかったことが幸いだった。「フィールドと同じような練習をしていました」と足元の技術が身についことで、大分のスタイルであるGKもビルドアップに参加するサッカーに戸惑うことはなかった。さらに西川周作を育てた“大分の鬼軍曹”と呼ばれる吉坂圭介GKコーチのハードトレーニングでGKの下地を作り、メキメキと実力をつけた。

かねて大型化が課題とされてきたGKのポジションで、身長187センチ、体重81キロのサイズは期待を抱かせる。高木駿ほどつなぎの安定感はないが、「試合を重ねるごとに奥行きが見えるようになっています」とムン。攻撃の起点としてフィードに磨きをかけているが、「まずは失点しないこと。安定感を出すことが大事と思っています」とシンプルなプレーを心がけている。言葉の節々に試合で貴重な経験をした重みが漂う。セービングの一つひとつがどっしりしてきた。指揮官が求める「ゴール前の威圧感」が漂いはじめている。


文:柚野真也(大分担当)


明治安田生命J1リーグ 第18節
9月23日(水)19:00KO 昭和電ド
大分トリニータ vs サンフレッチェ広島
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