【新潟 vs 東京V】仕掛けて左足を振り抜く――森俊介の準備はできている。

2020年10月31日(土)


前節、アウェイの徳島ヴォルティス戦が始まるおよそ2時間前。メンバーが発表されると、森俊介のベンチ入りに、SNS上の新潟サポーターも沸いた。

ベンチ入りは第11節のレノファ山口戦以来、今季2度目。フィールドプレーヤーで唯一、出場のない左利きのドリブラーが18人に名を連ねたことが、なぜそれほど歓迎されたのか。プロ4年目の彼が、こつこつと努力し続けていることを、多くのサポーターも察するからだ。

ホーム、ビッグスワンのピッチに初めて立ったのは、2016年の天皇杯2回戦。関西学院大学の一員としてだった。試合は当時、J1だったアルビレックス新潟に延長の末、3-5で敗れたが、79分、3-3に追いつくゴールをマークした。右からカットインし、左足を鋭く振って勝負するプレーは鮮烈だった。そして2カ月後、翌年の新潟加入が発表された。

2017年はリーグ戦4試合、YBCルヴァンカップ4試合に出場。翌年、東京ヴェルディに期限付き移籍でチャンスを与えられたことからも、そのポテンシャルは分かる。

だが修業先の東京Vではリーグ戦2試合1得点、天皇杯3試合に終わった。新潟に復帰した昨季は公式戦の出場なし。今季は3度目のベンチ入り、そして初出場を目指すというのが今の立ち位置だ。

今季は過密日程もあり、満足な練習はできない。重要なアピールの場である練習試合を組むこともできず、試合当日の居残り組での練習は、選手だけの自主練に近い。それをここまで引っ張ってきたのが、プロ20年目の田中達也である。

「限られた状況で練習しなければならないのは仕方がない。逆にやるしかないです。試合日の練習メニューも達さん(田中達也)が考えてくれるし、誰よりも情熱を持ってやっている。俺たちがやらないわけにはいかないです」

なかなか試合に絡めないことに落胆する暇もなく、練習に打ち込んできた。その末の徳島戦のメンバー入り。「試合に出る準備はずっとしてきたし、不安はなかった。それに、試合ってやっぱりいいな、と思いました」。まっすぐ前を見据えている。

徳島戦での今季初出場はならなかった。ならば、準備を続けるのみ。鋭いドリブルから左足を振り抜く自分のプレースタイルを考えれば、来たるべき出番もしっかりイメージできている。果たしてそれは、かつてプレーした東京V相手となるか。

「1年、一緒にプレーした選手もいるから楽しみです。試合に出て、成長したところをヴェルディのサポーターにも見てもらいたい気持ちもある」

今はまだ声援ではなく、拍手と手拍子のみ。けれどもピッチに立てば、ホーム、アウェイ双方のサポーターから、熱い応援が注がれるはずだ。


文:大中祐二(新潟担当)


明治安田生命J2リーグ 第30節
11月1日(日)14:00KO デンカS
アルビレックス新潟 vs 東京ヴェルディ
デンカビッグスワンスタジアム(アルビレックス新潟)
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