【栃木 vs 甲府】復活を果たした黒﨑隼人。本領を発揮するのはここからだ。

2020年10月31日(土)


2試合前の琉球戦では3アシストを記録。相手ゴール前に、鋭く、差し込むように入っていくクロスボールについて田坂和昭監督も「間違いなくチームの武器になっている」と評価する。黒﨑はいう。

「身体のコンディションも徐々に良くなってきたし、足首の状態も良くなってきたので、もっともっと良くなると思ってます。いろんな映像を見て、自分なりに工夫していけたらと思っています」

1年以上、サッカーができない状態からの復活劇だった。昨季、法政大学から加入したが、シーズン当初に負ったケガの状態が思わしくなく、途中に再手術をする事態に陥った。

「1年間もサッカーができなかったのは初めての経験でした。試合に出たいと気持ちだけがはやり、身体が全然ついてきていなかった。だんだん良くなってきたと思ったら、次の週はまた悪くなったり。なんで? という思いがずっとあったし、自分の中で落ちるところまで落ちたというという時期もありました」

暗中模索するなかで、田坂監督からは「焦らないでいい」と諭された。同じケガで苦しんだ選手たちの事例を聞かされ、何とか心を落ち着けて前を向こうとする日々が続いた。

昨夏頃から心を整えるために夜にジョギングをするようになったのも田坂監督からの提案だった。

「いろいろと考えすぎてしまって寝られない夜もあったのですが、夜のジョギングをしながら頭の中にある考えを一度すべて吐き出して、解決して、ということを繰り返していくうちに、気持ちが楽になっていったこともありました。そうやって気持ちも上がってきたときに思うんです。『やっぱり栃木のためにやらないとな』って」

プロ2年目の今季、黒﨑はシーズン当初、チームが用意した強度の高いメニューにも対応しながら鍛錬を重ねてきた。そうしてプロ初出場を果たしたのは13節、酷暑の沖縄の琉球戦だったが、人一倍のタフさが売りの黒﨑は、試合終盤に圧倒的なスプリントで持ち上がると勝ち越しゴールになるチャンスメイクに貢献。直近の試合では冒頭に書いたアシストのみならず、対人の強さや圧倒的なスピードで攻守において存在感を発揮。本来の黒﨑隼人のパフォーマンスが戻ってきている。

「昨年のケガもすべてが無駄じゃなかったんだな、努力が実ってきたんだな、というのは今になって感じています。でも、去年はまったくサッカーができなかった。今こうして試合に出させてもらっている分、僕はもっともっと頑張らないといけないんです。まだまだできると思っています」

黒﨑は再びサッカーができている喜びを胸に、地元栃木のために走り続ける。


文:鈴木康浩(栃木担当)


明治安田生命J2リーグ 第30節
11月1日(日)14:00KO 栃木グ
栃木SC vs ヴァンフォーレ甲府
栃木県グリーンスタジアム(栃木SC)
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