【秋田 vs 富山】自分と向き合い成長する井上直輝、「ひたむきさ」武器にゴールを狙う

2020年11月21日(土)


前節のガンバ大阪U-23戦で、井上直輝が今シーズン2試合目のスタメン出場を果たした。中村亮太と2トップを組み、試合の入りから勢いよく相手ゴールに向かっていった。

「勝って昇格を決めると臨んだ試合でした」と井上。第13節のホーム沼津戦以来の久しぶりのスタメン出場に「個人としては絶対に結果を残すことと、チームのサッカーに自分の長所をどうやって出していくかを考えてプレーしました」と話す。

大卒新人として秋田に加入した井上はここまで25試合に出場し4得点。開幕戦でいきなりデビュー弾を決めると、続く第2節でも連続ゴール。第4節のアウェイ富山戦では殊勲の決勝ゴールを挙げた。第21節のセレッソ大阪U-23戦では、相手に勝ち越しを許したわずか3分後に貴重な同点ゴールを決めた。

井上は「最初のはラッキーゴール」と言うが、ボールを押し込む位置に詰めているのが重要であることは言うまでもない。こうした勝負強さに加え、ここ3試合は井上のポストプレーが目を引く。

第26節の長野戦。長野の猛攻が続く76分にピッチに送り込まれると、相手DFと競り合いで体を投げ出し、ボールを追い掛けて時間を作った。その次の岐阜戦では残り20分で途中出場し、前線の起点となりながら状況に応じて中盤にプレスバックしてボールを奪った。この試合の終盤には、井上が相手ゴール前でDFを引きつけてスペースを作り、そこに林容平が飛び込み決定的なシュートを放っている。このように短い出場時間の中でインパクトを残したことが、前節のスタメン出場に結びついたのだろう。

そこで井上に、ここ数試合はポストプレーが向上しているのではと聞いた。すると葛藤を経て自分の強みを再認識した状態にあるという。

「讃岐戦の前に1回メンバーを外れてから、自分がどういうプレーをしたかったかを考える機会がありました。体は小さいんですけど、相手の懐に入って収めたりするのが得意。自分の長所で勝負しないと結局戦えないというのをもう一度認識して頭を切り替えられたことで、自分の中でも調子が上がっていると思います」と井上は述懐し、次のように続けた。

「開幕戦で点を取れて、自分でも乗ってプレーできていました。でも点が入らなくなってから自分の良さを出せずに苦しいときが続いて、自分の中でも何をしたらいいのかわからなくなった時期がありました。それでも使ってくれる監督の期待に答えるためにやっていて。最近は自分の中でも変わった部分があるかなと思います」

近くに味方がいるときはシンプルにはたく。味方と距離がある状況では相手を抑え込みながらキープする。おそらくは自分の中で割り切れたことにより、判断の速度と精度も上がっているのだろう。前節の開始6分には井上のパスで始まり、クロスのこぼれ球を拾った井上のシュートで終わるリズミカルなプレーが見られた。

井上は「4得点は取っているほうだと言われるんですけど、自分では全然満足していない。まだ試合はあるので、まだまだ取れると思います」と意気込む。今シーズンの立ち上げから続けてきたフィジカルトレーニングで走力が上がり、データでは第25節の讃岐戦で最高速を記録したという。いまは味方にゴールを与えてもらうだけではなく、アシストするようなパスも意識している。成長は止まらない。

吉田謙監督は井上の強みを「ひたむきさ」にあると断言する。井上はそのひたむきさで、自らの武器をさらに磨き上げようとしている。


文:竹内松裕(秋田担当)


明治安田生命J3リーグ 第29節
11月22日(日)13:00KO ソユスタ
ブラウブリッツ秋田 vs カターレ富山
ソユースタジアム(ブラウブリッツ秋田)
みんなの総合評価 (3.7)
臨場感 (3.3)
アクセス (4.2)
イベント充実 (3.3)
グルメ (3.0)
アウェイお楽しみ (3.1)

みんなの口コミで作る「スタジアムナビ」
全スタジアムの新着投稿フォト

編集部オリジナル特集